2006年5月10日(水)

本日5月10日水曜日の晩御飯
*マグロ丼
*白鶏
*胡瓜の中華風漬物
*肉じゃが
*枝豆春巻き

5人揃って晩御飯








どこのお宅でも長男と言うものはそういう傾向にあるのかもしれないが、我が家の第1子である長男てんきちも、おっとりのんびりしたところがある。

我先に!とりあえず自分のモノは確保しろ!人生それは戦い!常に競争だ!と言った状況に生まれてすぐに放り込まれる第2子、第3子とは根本的に違うらしく、おやつでもおかずでも周りが気をつけてやらなければ妹達に体よく奪われてしまった後だし、しかもボーっと他の事に集中している為にそれに気がつかないことのほうが多い。


忘れ物も多い。

前日の夕方、天気予報を見ながら
「明日は傘がいるな・・・朝は降ってなくても持って行きや」
と会話したとする。

翌朝、
「今日は傘を持って行きや!」

と、朝食の席で声を掛ける。


朝食後ボーっとテレビを見ている間にも

「傘、忘れるなよ!」

と、声を掛ける。



「あーーーーーヤバイ!時間過ぎてるやん!なんで言うてくれへんねん!」
と大慌てでカバンを担いで玄関に走る背中に

「傘!」
と、もう一度声を掛ける。



「分かってます」
と、キチンと返事を返したにも関わらず、


「行って来まーーーーーす」
と玄関を出て行った後、バタバタと下の娘たちの幼稚園の準備をさせているころに気がつく。

傘立てから出した傘を、玄関の床に置いたまま出て行ったことにil||li _| ̄|● il||li



同じようにして、給食着も玄関に忘れていったし、授業で使うから持っていくと用意していた工作用の空き箱も然り。

給食当番のマスクなんて言われる前に用意したためしがない。


いつだったかは、手荷物が多かったというただそれだけの理由で背中に担ぐべきランドセルまでをも忘れて出て行った少年。



今朝、彼が忘れていったもの。

まず廊下で朝から用意してやった冷たい麦茶入りの水筒を発見。
学校には冷水器が設置されていないので、水筒を持たせることになっている。
毎日激しい運動をするてんきちに水筒は必需品だ。
これは幼稚園も同じなので、毎朝わたしは3人分のお茶を水筒に詰め、廊下に3つ並べておいておく。
なーちゃんとすぅはこの水筒が大のお気に入りなので、朝着替えると同時に水筒も肩から提げてしまい、そのまま朝ごはんを食べていたりするので決して忘れていくようなことはしない。



さらに少年の部屋の机の上に、「明日は初めての調理実習やねん!」と昨日嬉しげに妹達に自慢げに言いながら用意していたバンダナ(頭髪落下防止のために持参するもの)を発見。



そして傘立てにはもちろんがあることは、もう傘立てを確認するまでもなくわかっていた。



どれかそれぞれ1こ忘れていったのならば、
「バカなヤツめ」
と呆れてそのまま放っておいたのだが、今日はバンダナが気になった。

なんせ初めての調理実習だ。
あんなに楽しみにしていたのだから、忘れ物のせいで実習に参加させてもらえないとなると、かなり気落ちするのではないだろうか。
ポケットに入っているであろうハンカチは、タオル地の手のひらサイズのミニハンカチなので頭部に巻くには全く長さが全く足りない(頭に乗せる程度の大きさだ)。
クールな男てんきちは、どうするだろう・・・・

気がついたのが早かったので、ついでだから水筒と傘も持って行ってやろう、幼稚園へ行くときに少し回り道だけれども・・と、少し早めに家を出てなーちゃんとすぅを引っ立てて小学校へ寄ることにした。

忘れ物を持ってきてやるなんて、何年ぶりだ!
たしか前回は2、3年生のときだったか・・・給食着を忘れていったときだ。
給食着がなければ、迷惑するのはてんきちではなく、翌週に当番が回ってくるよそさまの子供だ。
迷惑は掛けられぬと焦って持っていったが、学校から帰ってきたてんきちが
「給食着は教室に予備がなんぼかあるから、別に忘れたってええねん」
とほざいていたので、それ以来持って行ってやらないことにした。


予想通り、朝のチャイムが鳴った直後だったので校庭の門もまだ鍵が掛かっておらず、正門まで行く手間も省けた。
走って児童専用の下駄箱まで急ぐ。

てんきちのクラスの靴箱を探し、さらに兄さんの靴を探す。



あった!

早速傘を靴に引っ掛けておく。よし。




さて。
バンダナと水筒はどうしようか。
靴箱にバンダナは入るが、もし靴箱を見なかったとしたら元も子もない。
靴を使うであろう2時間目の後の休憩時間に、外に出なかった場合、バンダナの存在に気がついてもらえないことになる。
それよりも調理実習が1時間目や2時間目だった場合だ。

わざわざ持ってきてやった意味がないではないか。

しかも兄さん、1・8ℓも入ると言う巨大な水筒を愛用している。
下駄箱に入らないil||li _| ̄|● il||li

かといって下駄箱の上に置けば背も届かないかもしれぬ。
いや、もしかすると下駄箱の上なんか見ないタイプの人間だろう、兄さんは。


「ちょっとここで静かに待っててね!」
不安そうに肩を寄せ合っていたなーちゃんとすぅに声を掛け、意を決して靴を脱ぐ。

兄さんたち5年生の教室は、1階、そう、下駄箱のすぐ横の2クラスだ。
兄さんの組は奥にある。

兄さんの組に行くためには、1組を素通りしていかなければならない。


ここでひとつ問題がある。
最近の小学校ではクラスごとの仕切りが極端に少なくなってきているのをご存知だろうか。
廊下と教室の間の壁はほとんどないと言っても過言ではない。

廊下はそのままワークスペースとなっており、ここで休憩中に遊んだり工作をするためのスペースがあったり水槽が置いてあったり、ロッカーなどが置かれていたりする。

教室にドアなどついていないのだil||li _| ̄|● il||li

よって忘れ物を持ったわたしが、5年生にもなって忘れ物を届けてやっている過保護などこかのお母さんがのこのこと走っていく姿は、1組の先生&児童には丸見えだ( ̄Д ̄;;


さぞかしクール少年は恥ずかしい思いをするに違いない。




なるべく顔を上げないようにして素早く1組前を通過。

2組の手前で立ち止まり、顔を上げると少年の担任の先生とちょうど目が合ってしまう。
どうやら国語の授業の真っ最中らしい。
慌てて目礼する。

てんきちの野郎はどこだ!
目を皿のようにして教室を探すと1番前の席にのんびり座っているあの野郎発見。
コの字型に座っているのでちょうどわたしのいるワークスペースのほうを向いて座っていたのが有難かった!!!!!
パッと目が合う。

スーッと顔が強張る少年。
頬が赤くなる。

少年に「何故わたしがここへいるのか」を証明するため、手に持った水筒とバンダナが見えるように掲げてみせる。


少年、席を無言で立ち、ワークスペースへ出てくる。



「あ・・・・・・ありがと・・・・」

「下駄箱に傘も置いておいたからな」ボソッ

「・・・・はい」



走って教室を後にしたが、あの後爆笑の渦に巻き込まれてやしないだろうか・・ちと心配。

やっぱ忘れ物なんて届けるの止めればよかったかな。



夕方娘たちのダンス教室から帰宅後、ひとり宿題をしていた兄さんの部屋を訪れた母。


「今日・・・・・・あの・・・・・・・





調理実習はどうやった・・・・」


てんきち「ああ、やったで。


お茶を淹れてん。



それから羊羹を切ったわ。

こんぐらいの大きさのを、5等分に切るねん。



それをみんなで一切れずつ戴いてん。

ちょっと俺の分が小さくなってしまってんけどさ(´∀`)アハハ/\/ \」
と言って羊羹のサイズを手で示すが、驚くなかれ、なんと消しゴムサイズの羊羹。

それを5等分にする、それが初の調理実習だったらしいil||li _| ̄|● il||li



届けたバンダナを巻いて羊羹を切ったらしいが、エプロンもマスクも忘れていた為、結局給食着セットを活用させてもらったらしい兄さん。



結局わたしの好意は無駄と言うわけねあっそ


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